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レポート英語圏

【イギリス】ウェストミンスター大学

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こんにちは。
奨学金留学制度を利用してイギリスのウェストミンスター大学に留学しています、法学部法律学科4年のM.Kです。昨年9月からの留学生活も帰国まで残り数週間となりましたので、今回は留学生活のまとめも含め、改めてイギリスでの生活について前回よりも詳しくお話させていただきます。

 

 

ウェストミンスター大学での生活について
ウェストミンスター大学はロンドン中心部にキャンパスが集中しており、基本的にはロンドン市内で授業を受講することになります。授業形式はセミナー型が多く、1つのクラスに5人から15人程度のクラスメイトがいます。もちろん日本の大学のような講義形式の授業もありますが(この大学ではセミナーに対し、レクチャーと呼ばれています)、セミナーと一体型になっているものが多いようです。

セミナーであれば1コマ2時間から3時間、レクチャーは1コマあたり1時間程度の授業時間でした。英語で授業を聞いて理解しなければならないため、かなり集中力を使います。そのため、間に挟まれる小休憩でリフレッシュして、授業の時とそうでないときの切り替えが重要です。

さらに、セミナー形式の授業でもレクチャー形式の授業でも、生徒の主体性がかなり大切にされています。セミナー型の授業では1回の授業で必ずグループの人と話す時間があり、まとめた意見をクラスに享有することも多いです。レクチャー型の授業では基本的に先生が話しながら授業が進みますが、時々生徒に発言を求め、それに生徒たちが応えていくやり取りもあります。その際、自分の意見がないとなかなか話し合いが進まず、グループの相手も困ってしまうため、事前に自分で授業内容を把握して予習しておくことが大切だと感じました。
期末の課題は様々な形式で課されます。私は、第2学期の期末課題として1500字のレポート、ポートフォリオ、対面形式でのディスカッションなどの形式で課題が出されました。課題についてわからないことがあれば先生が親身になって個別に対応してくださるので、あまり心配はないように思います。レポートに関しては、本文内で引用した出典元の記載の方法が難しいと感じましたが、授業内で参考になるウェブサイトなどを教えてくださいます。

 

 

寮生活について
ウェストミンスター大学の留学生が住める寮は3つあります。ロンドン市内中心部にあるメリルボーンホール、アレクサンダーフレミングホール、そして中心部から少し外れた場所に位置するハロウホールです。私はメリルボーンホールに滞在したため、そこでの様子をお話させていただきます。


メリルボーンホールは大学のメリルボーンキャンパスの敷地内にあります。そのため、基本的にセキュリティ面は安全です。20階から21階ほどの高さがあり、2人部屋も用意されています。1階ずつにそれぞれ2つの区画があり、AからFの部屋とGからL の部屋で区切られています。キッチンは6人で1つを共用し、冷蔵庫、電子レンジ、オーブン、トースター、ケトルなどの機器が備え付けられています。
部屋内にはユニットバス、勉強机と椅子、収納スペースがそれぞれいくつかあります。部屋内の設備も寮によって異なり、ユニットバスが部屋になく、フラットメイトで共用している寮もあるようなので、自分の希望に合った寮を探すことをお勧めします。
フラットメイトは国際色豊かで、男女混合の場合がほとんどです。私が生活している区画には男子が2人、女子が私を含めて4人住んでいます。国籍や性別を問わず交流を深められるのも、寮生活におけるいい点だと考えています。

 

 

ロンドンの治安について
実際にロンドンに住んで感じたことが、日本との治安の違いです。前回のレポートでもスリなどの軽犯罪が多いことをお伝えさせていただきましたが、私はその後2回スリに遭っています。両方の共通点として、まず人が多い観光地で起きること、誰かほかの人と話している隙に狙われることが挙げられます。1度目は盗まれる前に気付いて対応できましたが、2度目は気付かず、そのままスマートフォンを盗まれてしまいました。大都市の中では比較的安全な地域ではありますが、観光地に観光に行く際はポケットの中に荷物を入れないなど、対策を徹底した方が良いです。

さらに、日本であまり経験しないことの1つに人種差別があります。それほど多いわけではありませんが、知り合いの留学生に聞くと、留学生活中に1回以上人種差別的な発言をされたという方が思ったよりも多い印象です。もちろん、それに対して自分も暴言を吐くといったような行為は許されることではありません。万が一自分のアイデンティティを否定されても、その行為自体を気にしないような心が必要だと痛感しました。

 

 

観光について
ロンドンの生活では、ロンドン市内の観光はもちろんですが、オックスフォードやケンブリッジといったロンドンの外、またEU諸国といったヨーロッパの海外旅行に行く留学生が非常に多いです。私もイギリス国内ではスコットランドの首都のエディンバラやウェールズの首都であるカーディフに足を運びました。同じイギリスでもそれぞれその国特有の言語を街中で見ることができるため、日本の国内旅行とはまた違った雰囲気を楽しむことができます。


また、ウェストミンスター大学では授業の第6週にリーディング期間というものが設けられており、その1週間を利用して海外旅行に行く人が多いです。私は休みを利用してイタリアのローマに行きました。イギリスからヨーロッパ各国は飛行機で3時間程度、又はユーロスターで2時間ほどすれば到着できるのも魅力の1つであると感じます。
イギリスにはたくさんの文化が入り混じっており、市内の観光だけでも十分楽しめるので、留学の息抜きにピッタリな街だと思います。

 

 

以上の内容が、私がお伝えできるイギリスでの留学の様子です。昨年の9月末から滞在を開始し、不安なこともたくさんありました。そんな中、自分の母国語ではなく第2言語を使い、国籍も文化的背景も年齢も全く違う他国の留学生たちと交流し、英語の難しさ、楽しさを改めて体感できました。この8か月間で、日本にいるときには気付かなかった日本の良い部分にも気付くこともできました。自分の価値観や考え方を相手に伝えるにはどうしたら良いか、相手の考え方を理解するにはどうしたら良いかなど、自分のコミュニケーション能力の向上にも役立った留学になったと感じています。


ロンドンでの留学を迷っている方、留学をしたいけど滞在先が決まらないという方にとってこのレポートが少しでもお役に立てるものになっていましたら光栄です。
また、大学の国際交流センターの方にお話を伺うことも可能なので、少しでも気になる方はぜひ国際交流センターへ足を運んでみてください。